知っておきたい和食のマナー②

和食店でのマナー

この回は和食店に行った際のマナーについてお話しします

基本的な会席料理

今回は和食のお店に行った際のマナーなど知っていそうで知らないこと、和食の楽しみ方などをご紹介していきたいと思います。

会席料理は多少の前後はありますが、出てくる内容は大体決まっています。

今回ご紹介する順番とは違うお店もあると思いますが、臨機応変に対応していきましょう。

・先付け

季節の前菜が初めに出てきます。

平皿は持ち上げずそのまま、
手にひらに収まるお皿や小鉢、醤油皿は手に取って大丈夫です。

おひたしのお出汁などは口をつけて飲んでOKです。
基本的には味の薄いものから頂くようにするとより楽しめます。

御椀、土瓶蒸し

季節のお椀は鰹と昆布のお出汁や、冬は粕汁、白味噌など季節によって様々です。

お椀には水で霧吹きされている時があります。
これは運ばれてくるまで誰も蓋を開けていないあなたのためのお椀ですよ、という料理人からお客様へのメッセージです。

また水蒸気で蓋が開きにくいことがあります。
左手でお椀を押さえて右手で弧を描くように回すか
お椀の手前と奥の対角線を親指と中指でクッと挟むように持つ
と蓋がポンと上がってきます。

飲み終わったお椀の蓋は斜めに戻したり反対に裏返して戻さず
元あったように戻してください

お椀は綺麗な漆塗りで塗られていることが多いです。
塗りが剥げてしまったり、傷がつく原因になりますので必ず綺麗に戻しましょう。

🍄土瓶蒸し

秋の土瓶蒸しは季節を感じる一品です。

スダチが一緒についてきますが、初めは土瓶蒸しを傾けてお出汁のみ一口いただきます。

スダチを絞るときは土瓶に直接絞らずお猪口に出したお出汁に1,2滴絞っていただきます。

お出汁を堪能した後はもちろん中の具も食べられます。季節の松茸と鱧や甘鯛などしっかりいただきましょう。

・刺身/お造り/向付

お刺身の何を合わせるかはお店の方がおすすめしてくださることが多いですが

多くはワサビ、イカなど淡白なお魚はお塩だったり、鰹は生姜とポン酢など
お店のおすすめで食べるのが一番美味しく食べられると思います。

ワサビは醤油に溶かすよりは魚に少し乗せていただくのが美しいとされていますが、
醤油に溶かしたほうが美味いという料理人も多いです。

左手前→右手前→真ん中と食べると綺麗です。
お造りに乗ってくるツマやケン、ワカメなど全て食べられるものなので食べて大丈夫です。
むしろお店側は全部食べてくださると嬉しいです。

また、醤油皿は口元の近くまで運んでもマナー違反ではありません。
手皿や、遠くからお刺身のみを口に運ぶことは避けた方が美しく見えます。

・焼き魚

焼き魚は季節も季節によっていろんなお魚が出てきます。

基本的には左から食べていくのがマナーです。

骨つきの魚は裏返さず上半分を食べてから骨を取って下半分をいただきましょう。

鮎の塩焼きなどはコツがあります。尻尾を繋いでいる骨を切り離さないといけないので、
尻尾を外して、上から少し抑えるように潰して、後は頭から引き抜きます。
いろんな方が鮎の骨の剥き方を紹介しているので、真夏に和食を食べに行かれる方は、見て行ってもいいかもしれません。

あしらいとして一緒に飾られてくるはじかみですが、これは食べられるものです。
ピンクと白い部分に分かれていますが、白い部分だけ頂くようにしましょう。
また、はじかみは一緒に運ばれてくるお料理の最後に食べるのがマナーです。
はじかみ生姜で口の中をさっぱりして、次のお料理を待ちましょう。
苦手な場合、残してもマナー違反にはなりません。

・天ぷら

天ぷらは綺麗に盛り付けられて出てくることが多いです。
盛り付けを崩さないよう手前からいただきましょう。
天つゆに大根おろしを入れる際はたっぷり入れるとより美味しくいただけます。

お野菜はお塩か天つゆ、海鮮はお塩か、塩とレモンを合わせると素材の味が生きて美味しいです。

・ご飯

基本的には日本料理ではご飯のおかわりはできます。料理人やサービスの方にご飯のおかわりをお願いする際は、一口分残してお願いするようにしましょう。

意外に思うかもしれませんが”まだ食事中です”という意味も含まれます。

もちろん最後にはきちんと食べ切って終わりましょう。

また先述した通りお椀の蓋をひっくり返して戻すことはマナー違反です。
お腹に余裕があれば香の物までしっかりといただいてください。

和食と共に楽しむお酒

和食屋さんに行った時に頼むお酒で悩んだことはありませんか。

和食=日本酒 の方もたくさんいらっしゃると思います。

和食は素晴らしいポテンシャルを秘めていて、日本酒ももちろん美味しいですが
素材によってはワインの方がお料理とよく合ったりもします。

料理の邪魔をしない、ブラン・ド・ブランのシャンパーニュや、日本の甲州の白ワイン、シャブリやロワールのソーヴィニョン・ブランなどボトルで頼んでも比較的どのお料理にも美味しく飲めて楽しめます。

ただ、ワイン好きの私でも秋〜冬にかけては日本酒とお料理を楽しみます。
9月頃からはひやおろしという日本酒が登場してきます。

「ひやおろし」とは、春に搾ったお酒に一度だけ火入れを行って、夏の間に熟成させてから出荷するお酒のことです。通常、日本酒は貯蔵前と出荷前の2回、火入れと呼ばれる加熱処理が行われます。一般的に2回の火入れを行ったお酒は、香味が落ち着いて口当たりがなめらかになるとされています。

ひやおろしは、春に一度火入れを行い、貯蔵後は火入れを行わずに出荷される「生詰め酒」です。あえて2度目の火入れは行わないことで、生の味わいも堪能できるのです。

ひやおろしは常温もしくはぬる燗くらいが美味しくいただけます。
これがまた、秋の松茸や銀杏、お魚カマスなんかにもびっくりするくらい良く合います。

冬には熱燗とお料理を楽しむのも最高にアリですね。

最近では日本で作られたジンなども和食の世界に入ってきました。
柚子やお茶を使ったジンは間違いなく会いますよね。
お料理の邪魔をしないようにソーダ割くらいがおすすめです。

まとめ

小さい頃から食べ慣れている和食ですが、いざマナーを見られると思うと緊張しますよね。

普段からお箸の持ち方や器を大切に使う気持ちを忘れずに、いざという時に焦らないようにしておきましょう!

あなたが楽しい和食時間を過ごせることを心から願っています。


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